ブログ更新が滞ってしまい申し訳ない、わたくしの不徳の致すところでございます。眼の前のお仕事を打つべし!打つべし!しているとあっという間に季節が巡ってしまい唖然としている、ツバメホームズの小野でございます。
うかうかしている間にも小平にはどんどこ素敵スポットが出来上がっているので、どんどこ紹介していかなくてはいけません。とはいえ急には思いつかないと焦りながら、まずはgoogleMAPで会社近辺でも見てましたら
「…あれ?ここってまだ紹介してなかったっけ!」
というマストスポットを思い出しました。
ぼくと小平とブリヂストン。
私が生まれ育った小平には、物心つく頃にはすでにブリヂストンの工場がどーんとありました。そう、かつては小平市でブリヂストンのタイヤが作られており、遠くから赤と白の縞模様の煙突がよく見えました。
中学生の私はアホアホマンだったので毎日自転車で「オラオラオラ!」とあてどもなく走り続けては迷子になる、といった事態を引き起こしておりました。もちろんその自転車はブリヂストン。おそらくこっちだという方向に自転車を漕ぎ続け、ヘロヘロになりながらもあの煙突が見えるとほっとしたのをよく覚えています。
小川の駅周辺はそんな感じに昭和の香りというか、ALWAYS 三丁目の夕日なイメージだったのですが、ブリヂストンは小平の拠点を研究開発施設の拡充とそれに伴う施設を段階的に新設&再構築。私の青年期に並ぶような時間列でアーバンでオシャレで最先端!なエリアに変身を遂げたのです。こちとらおっさんになっているのに。
ぼくの知らないブリヂストン。
ものすごい勢いでキレイになっていくブリヂストンの開発を、私は半ば感心しながらもどこか他人ごとのような気持ちで見ていました。『子供の頃バカやって遊んでいた幼馴染と同窓会で再開したらめっちゃイケメン東大生になっていた』というような…何だか遠い存在になってしまったような寂寥感を感じていたのです。そんな幼馴染はいませんが。
「お前変わったな…いや元々すごかったけど僕が気がついていなかっただけか…」みたいな妙に余所余所しい気持ちがあったので、開発が終わった後もあえて意識を向けていなかったのですが、ある日自分の子供が帰宅後目をキラッキラさせてこう曰いました。
「お父さんブリヂストンってすごいんだよ!」
突然どうした、と思いましたがどうやら新しくできたブリヂストンの博物館を友達と見に行ってきたようで。「お、おう。そうだぞブリヂストンはすごいぞ。世界に名だたるタイヤメーカーだぞ」と、通り一遍等な返答をするも「もう!お父さんわかってない!そういう凄さだけじゃないんだよ!」と興奮した子供に詰られていると、ツマも便乗して「そういえば私ブリヂストンの草履持っているよ」
草履!?
…というような事がかつてあったのです。あれからまた数年立ってしまいましたが、子供とツマの話を傾聴するにブリヂストン君はどうやら私の知らない一面を持っているようです。思いついたが吉日、さっそく話に出ていた博物館を見に行ってきました。
新しいブリヂストンには博物館が出来てました。
先だって記載した通り、ブリヂストンは2000年頃から段階的に小平の拠点を開発しており、2001年にはすでに「Bridgestone TODAY」という企業博物館がありました。それを2020年に再構築し「Bridgestone Innovation Gallery」を開設したそうです。
キラッキラのエントランスで緊張しながら受付を済ませます。ちなみに受付で使用したボールペンはいただくことが出来ました。まあ太っ腹。
入ってすぐに企画展を見ることが出来ました。この時は『What’s ENLITEN?展』でした。
ほうほうそんな感じなのね、とわかったようなわかっていないような気持ちで順番に見てたらいきなりすごいものがありました!
ブリヂストンがタイトルスポンサーを務めるソーラーカーレースの世界大会「Bridgestone World Solar Challenge(以下、BWSC)」のチャレンジャークラスで優勝したソーラーカーが展示されていました!
太陽光エネルギーだけでオーストラリア大陸を横断する超絶過酷なレースで、5日間かけて3,000キロを走破するためにブリヂストンの「ENLITEN®」を搭載したタイヤを供給したそうです。超タフネス!
第1エリア「挑戦の歩み-WHO WE ARE」
企画展のあとは常設展を順路通りに廻ります。まずはブリヂストンの歴史から見られる「WHO WE ARE」へ。
ここにくるまで知らなかったのですが、何とブリヂストン初代は仕立て屋さんの跡取りだったそうで、その後足袋のみに専業化し、地下足袋のゴム底→ゴム靴→ゴムタイヤの国産化、と躍進していったんですって!へー!あ、だからブリヂストンの草履とかが存在するのか!
その後地下に潜り積層ゴムによる免震の仕組みを学習。地震大国日本において、ブリヂストンがあるのは頼もしい限りですね!この建物に実際使われている状態も見ることができちゃうので何やらソワソワします。
第2エリア「モビリティ社会を支える-WHAT WE OFFER」
次のエリア「WHAT WE OFFER」に向かうと、ものすごい種類のタイヤを見ることができます。原料のゴムについて、タイヤの種類について、タイヤの溝について詳しく学ぶことができます。いろんな溝が並んているところなんてまるで現代アート、見ごたえがあります!
第3エリア「創造と共創-HOW WE CREATE」
先程の第2エリアは現行の技術を紹介しておりましたが、第3エリア「HOW WE CREATE」は課題解決や新たな挑戦を紹介しております。色々ありましたが私としましてはこちら、「ゴムの人工筋肉(ラバーアクチュエーター)」がぐっと来てます。柔らかくふわっと包むように持つの、難しそう~。
第4エリア「新たなチャプターへ-WHERE WE GO」
さて、最後のエリア「WHERE WE GO」は未来の技術を紹介しているコーナー。入口には2017年にインディ500を制した際のマシンレプリカが飾ってあります。格好良!
※佐藤琢磨選手、今年も予選上位進出おめでとうございます!
その他、尾びれが壊死してしまった美ら海水族館のイルカのために人工尾びれをゴム技術により製作した話など「へー、こんな事もやっているんだー!」と目からウロコの展示もあります。
で、実は。
事前にここにあると小耳に挟み。
一度は見てみたいと思っていたモノを。
発見しました!
JAXAやTOYOTAと協力して作成した、『有人与圧ローバ』」用タイヤ、その第一弾です!!!!
おおおお、不思議な素材感!
何とスチールウールを細い紐状に並べてフカフカにしているそうです!
そもそも月面有人与圧ローバのタイヤ開発とは
- ゴムが使用できない
- 空気をいれることが出来ない
- 車体が重いので細っかい砂地(レゴリス)で沈む
という「いやそれでタイヤ考えろって」「キャタピラぐらいしか無理じゃないの」「これがホントのルナティックモード」みたいな条件下!
中金属加工の会社に聞き取りを行ってみたり、砂漠のラクダのあしからヒントを得たりして、最終的にこのコンセプトのタイヤが完成したそうです!いや正直もっと詳しい開発秘話が知りたい!どーんと特集を組んでいただきたい!
いやーしかしこれは『幼馴染だった奴が東大生のイケメンになっていた』という規模じゃなく『宇宙飛行士になっていた』位の衝撃でした。
現在はここから更にブラッシュアップされた新しいコンセプトタイヤ第二弾も発表されているそうで、きっと近日中に並んでご紹介いただけるのでしょう。
その日が来たら、今度は家族で見に来ようと思います!!子供とともに大興奮してツマに引かれる事となるでしょうが、構うものですか、伝われ、ブリヂストンのこの凄さ!
Bridgestone Innovation Galleryはこちら
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